散文誌

日記・小説

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お題 かくめい

 「やれやれ、僕は革命した」
 スーパーで買っておいたお得寿司セットを、どんぶりに盛り付け、味噌汁をぶっ掛ける。
味もへったくれもない、そもそも汚いじゃないか、なんて言葉が頭に浮かぶが、革命したのだから仕方ない。僕はゴクゴクムシャムシャとどんぶりにかじり付いた。
確かに見栄えは悪いが、この方が早く食べられるし、栄養も変わらないのだ。現代に生きる人間は時間に追われている。かくいう僕もその一人で、今まさに時間に追われているのだ。だから、革命をせざるを得なかった。正直、味のごった煮で美味しくはない。けれど
まずくもない。だけど、猛烈に腹が減っているという妄想で食すと、これが不思議と美味しく感じる。まさに「革命」だ。僕はいま、食につく際の姿勢について、「革命」を起こしたのだ。なんともすがすがしい気分だ。
「やれやれ、僕は革命した」
 友人に誘われた合コンの約束時間まで、あと三十分。いつもどおり準備していたら、
当然間に合わないだろう。だから僕はことさらに遅れることにした。残り物には福がある
ということわざもあることだし、それにヒーローというものは遅れて現れるものだろう。
合コンに遅れる僕というヒーロー。まさに「革命」だ。合コンという、一種の戦場で交わされる新しい戦術。一気に、みなの注目を集めることの出来るこの革命に、どんな名前を
つけようか、僕は迷う。……そうだ、遅刻にちなんで、「mode tarty」というのはどうだ
ろう? これは流行るかもしれないな。流行語大賞に選ばれるかもしれない。なんともすがすがしい気分だ。
「やれやれ、僕は革命した」
 時間を潰すために診始めたアニメが、ことのほかおもしろく、僕は没頭してしまった。
途中、大佳境をむかえんとする場面で、携帯がやかましくガなりたてるので電源をオフに
してしまったため、友人たちは怒っているだろう。なぜこないのか。なぜ連絡もしてこないのかと、いぶかしみ、憤っているはずだ。そして僕はまた革命を起こしたことに気づいた。そもそも友人といっても、二、三度遊んだだけの間柄にしか過ぎず、僕のような凡庸な人間を合コンに呼ぶこと自体、数合わせのためと言っていいだろう。しかも、僕が女性に奥手であることを知っていながらのこの誘いである。裏があるに決まっている。僕を
出しにして笑いでもとるつもりなのだろう。しかしそうは問屋がおろさない。僕が断る
勇気のない人間だとでも想っていたのか、奴らは当然のごとく合コンに誘ってきた。
ふっふふふ、策士策に溺れるとはこのことだな。なぜなら、僕は行かないからだ。
なんという革命だろう。いわゆる、草食系男子という固有名詞が持つイメージを一変させうる事をおこなったのだ。ノーとはっきり言える男、それが草食系男子だと。ああ、
なんという革命だろう。なんともすがすがしい気分だ。明日、彼らの、僕の豹変振りをみて驚くさまをみるのが待ち遠しい。さあ寝よう。連絡もしないで寝る。ふふふ、革命だ。
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